お花モチーフ(その2)アザミの編み方の紹介です。
Crochet Thistle pattern by Dedri Uys
フランスギクの次はアザミ。何本もの細い花は鎖編みと細編みで編みます。花の下側のぷっくりした部分もある立体的なお花です。
Dedriさんのブログではブーケの作り方が公開されました(英語)。ブーケの名前は「ルーシー」。刺繍枠とオーガンジーの袋(Wool Warehouseで毛糸を購入したときに糸を入れてくれる袋の再利用)を使っています。
Thistleの関連ページ
編み図は以下のページ(英語)を閲覧してください。
- Dedri UysさんのサイトのCrochet Thistle patternのページ
Instagramのハッシュタグ #crochetThistleLAWIM
日本語版
Dedri Uysさんの許可を得て、日本語版を作成しています。
文章の部分のみを日本語化しています。編み図と写真はDedriさんのブログCrochet Thistle patternを参照してください(1〜6段目、7〜11段目、花の3枚の編み図があります)。
Dedriさん自身が撮影した動画(右利き用と左利き用)があります。11段目のあとの手順は動画がわかりやすいです。
特別な編み方
バックループのみ/フロントループのみ(Back Loop Only/Front Loop Only)
指定した目のバックループあるいはフロントループのみに編むことがあります。片方のループのみに編むときは、あとの段で残りのループに編みます。
編み目の頭は、ちょうど鎖編みのような「V」字形です。この「V」は、こちら側にある糸(フロントループ)と向こう側にある糸(バックループ)からなります。
バックループのみ(Back Loop Only)
バックループのみに編むときは、かぎ針を指定された目の向こう側のループのみに入れます(両方のループには入れません)。そのあとは通常の編み方で目を完成させます。バックループのみに編むと、表側に畝のような模様ができます。
フロントループのみ(Front Loop Only)
フロントループのみに編むときは、かぎ針を指定された目のこちら側のループのみに入れます(両方のループには入れません)。そのあとは通常の編み方で目を完成させます。フロントループのみに編むと、裏側に畝のような模様ができます。
裏引き上げ編み(Back Post Stitches)
裏引き上げ編みは表引き上げ編みより少し難しいですが、コツを掴んでしまうと、お気に入りの編み目になると思います。
引き上げ編みを編む目の「足」を確認しましょう。その足のまわりに、かぎ針を裏側から表側に入れ、表側から裏側に出します。このとき、かぎ針は足の上に乗っているようにみえます。そのあとは通常の編み方で目を完成させます。裏引き上げ編みは、編み地を手前に倒すと編むところが見やすくなります。
細編み2目一度(Sc2tog)
指定された目/スペースにかぎ針を入れます。糸をかけ、ループを引き出します。かぎ針を次の目/スペースにいれます。糸をかけループを引き出します{かぎ針には3本のループがかかっています}。糸をかけ、3本のループをすべて引き抜きます。
〈表引き上げ編み〉長い長編み
糸をかけて指定された目の足のまわりに、かぎ針を表側から裏側に入れ、裏側から表側に出します。糸をかけて、ループを長く引き上げます。(糸をかけて2.本のループを引き抜く)×2回。
訳注:Extended dcにはいくつかの編み方があるようです。ここで使うものは、長編みと同じ手順で編みますが、最初に引き抜く糸を長くとることで、通常の長編みより高さのある目にしています(長編みと長々編みの間くらい)。日本語での決まった名称はないようです。ここでは「長い長編み」としました。
注意すること
1〜4段目は立ち上がりなしで編み、5〜11段目は段の最後で引き抜き編みをします。
編み方
1段目
緑色の糸で編みます。 わに鎖1目(1目としてカウントしません。これ以降も同様)、細編み6目。最初の細編みのフロントループにマーカーを付けます。
{細編み6目}
2段目
次の段に進む前に、編みはじめの糸端を編み地の表側に移動します。この糸はあとで使います。
前段の細編みのバックループに細編みを2目ずつ編みます。
{バックループのみの細編み12目}
3段目
(次の目のバックループに細編み2目、その次の目のバックループに細編み1目)×6回。
{バックループのみの細編み18目}
4段目
前段の各目に〈裏引き上げ編み〉細編みを編み、最初の細編みの両方のループに引き抜きます。
{〈裏引き上げ編み〉細編み18目}
5段目
鎖1目(1目としてカウントしません。これ以降も同様)、細編み2目一度×9回。最初の細編み2目一度に引き抜きます。
{細編み9目}
この段では減らし目をするので、これまで編んだ4段は内側に入り込んで編み地の裏側が外側に見えてきます(1段目が一番奥側になる)。編み地を返して,1段目が手前になり表面がみえるようにしてください。
6段目
鎖1目。(細編み2目一度、細編み)×3回。最初の細編み2目一度に引き抜きます。
{細編み6目}
7段目
鎖1目、前段の各目に中長編みを2目ずつ。最初の中長編みのまわりにマーカーを付けます。最初の中長編みに引き抜きます。
{中長編み12目}
8段目
鎖1目、すべての目に細編みを1目ずつ。最初の細編みに引き抜きます。
{細編み12目}
9段目
鎖3目(長編み1目としてカウント)。この鎖3目のまわりにマーカーをつけます。7段目の最初の中長編みのまわりに〈表引き上げ編み〉長い長編み。(8段目の次の細編みに長編み1目。細編みは直前に編んだ目で少し見えにくくなっています。7段目の次の中長編みのまわりに〈表引き上げ編み〉長い長編み)×11回。最初の鎖3目の頭に引き抜きます。
{長編み12目、〈表引き上げ編み〉長い長編み12目}
10段目
鎖1目、前段の各目に細編みを1目ずつ。最初の細編みに引き抜きます。
{細編み24目}
11段目
次の目に引き抜き、鎖3目。(9段目の次の長編みのまわりに〈表引き上げ編み〉長い長編み、10段目の次の目を飛ばします。この目は直前に編んだ目で見えにくくなっています。10段目のその次の目に長編み1目)×11回。9段目の最初の(マーカーをつけた)鎖3目のまわりに〈表引き上げ編み〉長い長編み。マーカーをはずし、11段目の最初の鎖3目の頭に引き抜きます。糸を切ります。
{長編み12目、〈表引き上げ編み〉長い長編み12目}
この時点では、できたものはドアノブのような形をしています。編みはじめの糸端のを利用して、1段目の6目と6段目の6目を縫い合わせてください。縫うときは、フロントループの下にとじ針を入れます。花びらを編むときにフロントループがみつけやすくなります。縫い終わると、逆さまにしたボウルの上にお皿をのせたような形になります(動画参照)。
花を編む
次は花を編み付けます。1段目のフロントループにかぎ針を入れにくいときは,かぎ針のフック(鉤)の部分を使うと便利です(動画参照)。
紫色の糸で編みます。かぎ針に作り目をして、1段目のマーカーをつけたフロントループに引き抜きます。マーカーをはずします。
最初の花びらを編みます。鎖5目、かぎ針から2番目の目に細編み1目、続く3目にも細編みを1目ずつ。
ひとつ完成。あとはたくさん繰り返すだけです
1〜3段目のフロントループと4段目の2本のループに花びらを1つずつ編みます。[次の目に引き抜き編み。鎖5目、かぎ針から2番目の目に細編み1目、続く3目にも細編みを1目ずつ]×34回。最後の目に引き抜き編み。糸を切り、糸端のしまつをしてください。
{花びら35個。多少数が合わなくても誰にもわからないでしょう}
このアザミをブーケにするときは、底の部分に少し綿を詰めることをおすすめします。
ご利用の際のお願い
このパターンを利用して作ったものを個人が販売することは可能ですが、その際、デザイナーの名前(Dedri Uys)とURLを明記してください。このサイト、および、Dedri Uysさんのサイトの写真は使用禁止です。詳しくは、lookatwhatimade.netサイトの利用規約(Terms of Use)を参照してください。